*** タカコちゃんのこと ***
('03年4月16日)

「Double」というバンドのベストアルバムのDVDを観た。
 ボーカルのタカコちゃんは「タカコちゃん」と呼ぶほど親しくはないのだけれど、売り出したばかりのころに寺沢先生がジャケットのイラストを描いたというご縁で、なんどか会社の忘年会にも足を運んでくれたことがある。その程度の仲ではあるけれど、やはり生で会ったことがある人が活躍しているのは嬉しいものだ。
「Shake」「Driving All Night」「Who's That Girl」など、次々にヒットを飛ばしているけれど、それもさもありなん。もともと米軍のベースなどでライブ活動をやっていたので、センスも下地も下積みもある実力派で、ヒットしないわけがない。
 おまけに超セクシー。
 メイクのせいか、だんだん日本人離れしていくうえに、ダンスも黒人ぽくて、こういうサウンドのことをなんというのかわからないけれど(Hip Hop?)心地よいので、私は仕事中もよくCDをかけている。
 DVDではミュージックビデオを撮影している現場をレポートしていて、1曲1曲に多くの人の労力がかかっていることがよくわかるし、それ以上にタカコちゃんががんばっているということが伝わってくる。
 私が会ったときのタカコちゃんは、物静かで、どちらかといえばみんなにキャーキャー言われるのは苦手っぽそうな、おとなしそうなイメージだった。(もしかしたら単に疲れていて、めんどうだっただけかもしれないけれど)
 DVDのなかでも、素顔のタカコちゃんは普通の20代の女の子で、一生懸命韓国語を勉強していたりするのだけれど、カメラの前に立つととたんに顔つきが変わる。「えっ? 同じ人?」って思うくらい、プロのアーティストの顔つきになる。アーティストがアーティストたる所以は、カメラの前でいかに自分を演出することができるか、ということではないだろうか。
 ミュージックビデオのなかのタカコちゃんは、もうタカコちゃんではなくて、「Double」というアーティストであって、私の知っているタカコちゃんとは別人だ。
 すごい、と思った。
「気力」という言葉があるけれど、カメラに向かって「気」を放っているという感じ。

 さて、私は職業こそ違うけれど、そのくらい集中して「気」を放つことがあるかしらと思うと、あまりにのんべんだらりとしていて恥ずかしくなる。
 きゅっと締まったウエストと、もはやウエストラインがあやうくなって「腹部」になっている違いである。
 ああ、もっとがんばらなくちゃいけないなあ。
 タカコちゃんほど美しくはなれないかもしれないけれど、タカコちゃんのDVDを観ていると、がんばれば私でももう少しは美しくなるかもしれないのでがんばろうと思えてくる。

 ところで、タカコちゃんの歌を何度も何度も何度も聴いていると、懐かしい気持ちになってくるのだけれど、なぜかというとコブシの回り方が民謡や演歌に似ているのだ。金沢明子を思い出すのである。
もしかして、そんなふうに書いたら怒るファンも(双方に?)いるかもしれないけれど、でも、演歌はカントリーにも通じる「心の歌」なのだから、つきつめていえば「ハート」で歌ってるっていうことなんだと思う。
「そうか、Doubleの魅力って、コブシなのかぁ」なんて納得しているのは、たぶん私くらいだと思うけれど。でも、大好きなことには間違いありません。

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