*** 好奇心を持ち続ける ***
(4月2日)

私が「淳子通信」という情報配信を始めたのは、1980年よりも前のことだと思う。
最初はハガキに文面をコピーして、友人・知人に送った。
それでは返事が来ないとわかって、往復ハガキを送るようにした。(ちょっと返事が来た)
でも、なかなか制作する暇がなくて、ずいぶんたってから、「ワープロ通信」でメルマガのようなものを始めた。

そして現在は、メルマガとWEB版がある。
「忙しいのによく書く暇があるね」と言われるけれど、こうでもしていないと「タダの仕事人間」になってしまいそうな脅迫観念がある。

「淳通、最近更新ないね」と言われると、「自分のアンテナが鈍ってきたかな」と気になる。
事実、忙しいと「おもしろがる」ということができなくなって、毎日が「疲れた」としか思えなくなる。
会社と自宅と歩いて通える距離なのに疲れるなんて贅沢だと思うけれど、疲れるものはしょうがない。
疲れたときでも、なにか新しいもの、おもしろいものを見つけたいと思うのが編集者の性である。

ちょっと前から、新聞のクリッピングを社内のスタッフにやってもらっているのだが、新聞や雑誌をぼんやり眺めることもアタマの体操になることがあるし、久々に電車に乗れば吊り広告は情報の山だ。
フレッシュな情報はメーリングリストや、案外社内の目利きによるメールで知ることもある。
要は、その情報がホットか(あるいはクールか)ということではなく、いかに「おもしろがる」ことができるかということが私自身にとっては重要だ。

去年は自分自身で調査をするために、いろいろな日記サイトを見て歩き、そして自分で5パターンくらい「日記」を書き分けていたことがある。
どんなことを書いたら、どんな反応があるか、ということで、日常のこと、お笑いっぽいこと、過激なこと、エロいこと、などなど、いくつかのサイトでほぼ毎日書きまくってみた。
おかげで「日記サイト」についてはずいぶんわかり、自信がついたし、どんな内容が多いかもだいたいわかった。(それにしても、書き分けることって難しい。とくに「恋愛もの」「エロもの」は簡単そうで簡単じゃないとわかった)
人気があるのは「楽しいもの」「おもしろいもの」である。
私自身の数多ある日記サイトでも「おもしろ系」がダントツ人気だったが、吉本の芸人じゃあるまいし、毎日ネタを見つけるのはほーんとにたいへんだった。(まあ、結局はフィクションの日記ってたいへんだということだ)

グチや不満や悪口を書くというのは、案外簡単にできる。
俳句で言えば、「病気」「死」「不幸」が3大名句の要素なんだそうだ。
そうしたネガティブな考え方を捨てて「能天気に」「明るく」過ごすというのは、見た目ほど簡単ではないし、ましてやそうした「明るい」「笑い」ネタを探し続けるというのは努力だけではできない。

毎日、1日の終わりに「今日もいい1日だった」と言いたい。
そう言うためには、おもしろいものをひとつでもいいから見つけることがコツじゃないかと思う。
楽しいことを毎日書けるように努力していきたい。
それが「淳子通信」の発端だったんだよなぁと初心に戻って、「今日も楽しかった」と言って終わろう。


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