*** ミョウガづくし<9月掘り起こし原稿> ***

鎌倉の母が、祖母といっしょに採ったという茗荷と生栗を、ダンボール箱1杯送ってくれた。
マンションの管理人さんやお友達におすそ分けしても、まだまだ山のようにある。
ほんとうに嬉しい。というか、ひとり暮らしで外食が多い私に、こんなにいっぱいどうしろっていうんじゃい!
なんてバチあたりなことを言っちゃいけない、と反省して、作業にとりかかる。

まず、栗を無水鍋で蒸し焼きにしてみた。
母はいつも、たぶん茹でているのだと思うのだけれど、それだとどうしても水っぽくなってしまう。
水を張った無水鍋に中敷をいれて、とりあえず30個ほどのせて、待つこと20分。
成功、成功!
あつあつの栗を半分に切って、専用の小さなナイフで皮を剥く。剥くやいなや、食べる。
栗剥きに3分、食べるのは一瞬。
でも、10個も食べればおなかがきつくなってくる。
残りの栗の山はどうなることだろう。自分でも未来が見えない。

茗荷のほうは半分くらいの量を、まるごとのままとスライスしたものに分けて冷凍庫に保存することにした。
あとは、甘酢漬けと、味噌汁と、てんぷらだ。
つまり、夕食は茗荷とお豆腐の味噌汁と、茗荷のてんぷらのフルコース(?)というわけ。

揚げたてのてんぷらは独特の香りと苦味を味わいたいので、塩をつけて食べた。
おいしい。
味噌汁も、茗荷と豆腐のコンビネーションが最高。
とってもおいしい。
けど、茗荷ばっかりじゃ、さすがの私も飽きるよぉ。
茗荷って、料理のバリエーション、そんなになさそうだし、とにかくクセがあるから、大量に食べるにはちょい、つらい。
ふつうは上品に、ほんのちょっとだけ出てくるものだものね。
コンビニじゃあ、4本くらい入って100円だった。
とすると、今晩は500円分くらい食べたことになるのかな。
ダンボール1杯で、数千円分くらいはあるかもしれない。

茗荷は、食欲増進と冷え性に効くらしい。
でも、「たくさん食べると、物忘れがひどくなる」んだとか。
しっかし、御年97歳のうちのおばあちゃんはしっかりしてるから、これは嘘かもしれない。

そうこうして夜になってきたら、足元が冷えてきた。
冷え性が治るなら、物忘れがひどくなってもいい。
さあ、茗荷を食べよう。


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